外壁塗装を含むリフォーム工事では、悪徳業者による被害が後を絶ちません。手口を知らずに依頼すると、高額請求や手抜き工事などの被害に遭う可能性があります。この記事では、外壁塗装でよく見られる悪徳業者の手口や対策をくわしく解説します。また、悪徳業者に遭遇しないためにできることも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
外壁塗装業界は悪徳業者が多い?その理由とは
まずは、外壁塗装業者に悪徳業者が多いといわれる理由を理解しておくことが大切です。ここでは、とくに注意すべき3つの理由をくわしく解説します。外壁は外から見えるため営業がしやすい
外壁は誰もが目にする部分であり、業者が飛び込み営業しやすい環境です。内装の場合は家の中を見せてもらう必要があるため、外壁より営業が困難になります。現場を確認してヒビや塗装の劣化を指摘されると、不安を覚えた依頼主が契約してしまう場合があります。外壁塗装には定価がない
塗料や人件費、足場設置費用など、工事費用の多くに定価が存在しません。業者によって仕入れ金額や工事内容が異なり、依頼主が価格の妥当性を判断するのは難しいでしょう。下地補修に費用がかかると説明されても、依頼主は判断できないため、高額請求や余計な工事を受けやすくなります。知識差により手抜き工事が発覚しにくい
外壁塗装の専門知識がない依頼主は、適正な塗料の種類や塗る回数を判断できません。本来3回塗るべき塗料を2回しか塗っていなくても、見た目には問題がなく気づきにくいでしょう。高い塗料を使用したといわれて安い塗料を使用されても、依頼者には分かりません。手抜き工事は結果が数年後に現れる場合もあり、その時点では業者に連絡できないケースもあります。
悪徳業者がよくやる3つの手口と対策
悪徳業者は巧妙な手口で契約を迫ることがあり、外壁塗装ではとくに注意が必要です。ここからは、悪徳業者がよく使う3つの手口について解説します。さらに、その具体的な対策や注意点についてくわしく紹介しますので、参考にしてください。大げさに説明して不安をあおる
業者が外壁の劣化や雨漏りの危険性を過度に強調し、契約を急がせる手口です。地震や台風のあとなど、不安を抱きやすいタイミングでよく見られます。訪問してくる業者がすべて悪徳というわけではなく、良心的に対応している業者も存在します。しかし、工事を急がせるために過度に不安をあおる業者は悪徳業者と考えて対応するのが安全です。対策としては、訪問時にひとりで対応せず複数人で話を聞くことが重要です。その場で契約せず名刺を受け取り、会社情報や口コミを確認しましょう。指摘箇所はメモし、複数業者の相見積もりを取ると安心です。
大幅な値引きを提示する
モニター料金や地域限定キャンペーンなどを理由に、最初の金額を高く見せて値引きする手口です。適正価格を上回る金額を設定してから値引きすることで、安く感じさせ契約させます。また、高価な塗料のふりをして安い塗料を使うなどの、手抜き工事にも注意が必要です。対策として、値引きの根拠を確認し説明が不十分な場合は断りましょう。複数の業者から見積もりを取り、料金の相場を把握することが大切です。
自社オリジナル塗料をアピール
耐久性やメンテナンス不要をうたい、自社塗料をアピールする業者も注意が必要です。とくに新設会社で長期耐久をうたう場合は信頼性が低くなります。コストをかけずに高品質な塗料を製造するのは困難です。対策として、会社の設立年月日や過去の施工実績を確認し、実績が少ない場合は断りましょう。実績ある既製塗料を使う業者を選ぶことが安全です。
悪徳業者に遭遇しないためにできること
外壁塗装は塗料の耐用年数が10年程度のため、必要になる時期がやがて訪れます。その際、悪徳業者に引っかからないためには、事前の確認と慎重な対応が欠かせません。ここでは、安全に施工を依頼するための基本的なポイントを紹介します。複数の業者から相見積もりをとる
塗装工事には定価がないため、適正価格を知るには複数の業者から見積もりをとることが重要です。費用面だけではなく、説明のていねいさや対応のよさも確認しましょう。業者の姿勢は施工内容にも反映されやすく、信頼できるかどうかの判断材料になります。比較することで内容や料金の妥当性を見極められます。